« PS2『キミキス』(3) | トップページ | PS2『キミキス』(4) »

映画『ダ・ヴィンチ・コード』

「…君だ」

原作本と連動した派手な広告や関連特番等で、いつの間にやらすっかり話題の大作、となった本作。あまりメディアが盛り上げすぎると、天邪鬼な私としてはつい引いてしまうのですが、さて…?

講演でパリを訪れていた大学教授・ラングドン(トム=ハンクス)。深夜のルーヴル美術館で起こった館長殺人事件の容疑者として警察に追われる身となった彼は、館長の孫娘にして暗号解読官のソフィー(オドレイ=トトゥ)と協力して、館長の残した暗号を解いて行く。そして次第にカトリックの教義を根底から覆すような“事実”と向き合う事になるのだが…、という物語。

初めにあえて確認しておきますと、至極当然の事ながらこれはフィクションなのです。ヴァチカンからクレームがつくなど、キリスト教圏ではかなり物議を醸したようですが、正直大人げ無いようにしか映らなくて…しかもそれすら格好の宣伝になってしまったような感もありますし。

あくまで作り話、と割り切って観れば、構造的にはなかなか良く出来た謎解きサスペンスだったかと。良い物語(フィクション)を作るという事は、「上手に、面白いをつく事」だと思います。そしてよく言われる事ですが、上手に嘘をつくには「本当の事も適度に混ぜる」と良い、と。本作の場合、上手に嘘をつくために取り入れたエッセンスのひとつが、キリスト教に関する事象だったというだけの事で…。

謎として使われたキリスト教関係の事柄の一部は、既に誤りであった事が確認されている物もありますし、単純にエンターテインメント作品として楽しむのが正解でしょう。誰もが知っているような絵画や建造物、伝承に秘められた謎を解く内に大きな事実が浮かび上がっていく、という筋立てはなかなか興味深いものがありました。

…と、ここまで書くとまるでフォロワーのようですが、実は誉められない部分も多々あります。一度ツッコミ始めたら止まらない程です(汗)。長い原作(私は未読ですが)を2時間半にまとめたのでは、仕方無いのかもしれませんが…。

まず、現れる謎解きの数々があまりにも簡単に、次々と解かれていきますチョッパヤです。しかもその多くが専門用語連発の台詞によって説明されるので、観る側が「…なるほど…そういう事だったのか!」と楽しむ余地が殆ど奪われてしまっています。

また、とにかく謎解きの部分が優先されるので、各キャラの背景に関する掘り下げが浅くて個性が掴めず、駒と化しがちであまり感情移入も出来ず。陰謀を張り巡らせる敵(?)たちについても同様で、その思惑や相互関係も説明不足なので、ついて行きづらいです。

ルーヴル美術館をはじめヨーロッパ各地の名所・旧跡の多くで実際にロケをした画面群には一見の価値があり、深く考えずに、そうした舞台を移動しながら謎を解いて行くロードムービー、と捉えれば十分楽しめます。ただ、ギッシリ詰められた情報量を考えると、事前に原作を読むか、もしくは吹き替え版で観る事をオススメします。

 

…そう言えば、タイトルに冠されるほどダ・ヴィンチ絡んでこなかったですね…実はそこが一番の謎だったり(^^;

« PS2『キミキス』(3) | トップページ | PS2『キミキス』(4) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 映画『ダ・ヴィンチ・コード』:

« PS2『キミキス』(3) | トップページ | PS2『キミキス』(4) »

2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のトラックバック

無料ブログはココログ