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映画『時をかける少女』

「…うん。すぐ行く。走って行く」

ある意味、このこの夏一番の話題作となった劇場用アニメ作品。もともと極めて小さな公開規模だったものが、(主にネットでの)口コミ効果で良作との噂が広まり火がついて…といった経過は、既に言うまでもなし?

筒井康隆氏の手になる『時をかける少女』は過去何度も、それこそ私が生まれる前から繰り返し映像化されてきましたが、今回はその原作とは時代や舞台設定・登場人物もほぼ一新したもの、という事で新鮮な気持ちで観られる事を期待して行きました。

 

鑑賞した多くの人が感じた事かと思いますが、やはり観終えた後の心地良さは格別でした。ムズカシイ理屈トカはひとまずどうでも良くて、ただ「あぁ面白かったな、観て良かったな」という…。

基本的に私は「冒頭と同じところに帰ってくる」という手法が好きでして。この場合の“ところ”は物理的な場所という意味に限らず、構図等の画面的なもの等も含みます。これは、シチュエーションは同じだけれども、そこにいる主人公はもはや冒頭の時と同じではなく、(多くの場合作中の事件を経て)変化・成長している、という事を伝わりやすい形で示すものですが、今回もまさにそれで。

アニメである事もあって主人公・真琴の投球動作の絵はそれこそ全く同じなのですが(笑)、観る側が彼女に対して抱く印象は既に全く違うものになっていた筈。決して特別な手法ではないのですが、上記のように伝わりやすく、収まりも良いので私は好きです。

この作品では特に新しい演出や技術を盛り込んでいるわけではありませんが、細やかな日常の情景描写と、非日常たるタイム・リープ(+それに付随するマンガチックな描写)とのメリハリを利かせた演出が、起承転結のハッキリした展開(脚本)に乗って非常に観やすいものになっており、それが特定層に偏らない多くの人の支持を受けているのでは、とも思います。とにかく丁寧…細部に渡って気を使って作られているな、という印象を抱きました。

 

要ともいえるタイム・リープに関しては、そのルール(メカニズム)が明示されないため特にオチの部分に関して「…?」と思う所もあるのですが、「まぁ面白かったからいいか!」と(^^; 真琴がタイム・リープするために「とにかく必死に走り回って跳ぶ!」という行為が必要となる事については何の説明もありませんが、結果非常にコミカルでアニメーションらしい動きのあるシーンが加わり、確実に面白くなっているので良いかなと。何より真琴のキャラクターに合っていますしね(徐々にエスカレートしていくところトカ・笑)。

原田知世が主演した映画(と原作小説)を当時観た身としては、やはり本作に原作の主人公・芳山和子が真琴の叔母として登場している点は見逃せませんでした。あくまで脇役の位置を守りながら、彼女の言動はいずれも興味深いもので(真琴の行動を全て知っているかのようにも取れる…)、なかなかイイ扱いだったと思います。なぜ声が原田知世じゃないんだろう、と最初は思ったくらいでしたが、それだと流石に露骨過ぎるし(笑)原沙知恵の落ち着いた声・演技もはまっていましたし、で結果オーライでした。

興味深いといえば、細田守監督が『おジャ魔女どれみドッカ~ン!』で担当した回でも見せた「分かれ道」の演出が本作でも用いられた点にはニヤリとさせられました…というよりも何だか嬉しかったです。シリーズでは異色の雰囲気を持つこの回が気に入り、録画し損なったという友人に「それは勿体無い」と家に押しかけて半ば強引に見せた、という恥ずかしい過去を持つ私ですが(ぉ、この回と今回の『時かけ』との不思議な符合に気付くのに、実際にこの分かれ道のシーンを見るまでかかった…というのは、これまたお恥ずかしい話><;

上記のタイム・リープの理屈や芳山和子の実態に関する部分など、作中では説明されていない部分も多いのですが、必ずしも「それが無ければダメ」という所ではない、と個人的には思うので、良い意味で想像して楽しむ余地が残されているな、と解釈しました。

 

真琴という「考えるよりも行動が先に立つため失敗も多く、善意からの行為が空回りする事もしばしば、でも根っからのポジティブさで日々を楽しく生きる」主人公が、とにかく魅力的に描かれており、彼女の目線を崩さなかった事で、観る者にその心情の揺れ動くさまを正しく伝えている…意外になかなか出来ない事をきちんとやり遂げている(近年は群像劇が多いせいもあるでしょうが)、と思います。

音楽も素晴らしく、これを抜きには成り立たない、と言えるほど。また、主題歌・挿入歌も本編とは不可分のものであり、この作品を構成する全ての要素の一体感をより強めています。挿入歌「変わらないもの」の入り方がまた効果的で、こちらの涙腺を緩ませてくれるのですよ(つд;

難点もちゃんと(?)ありつつ(主人公達3人のような関係がそもそもリアリティ薄いトカ・笑←身も蓋も無い)…そこを補って余りあるものが非常に多い映画でした。

 

 

しかしまぁ、既に色々な所で散々語られている作品だけに書き辛いというか…(^^;

まぁ私がここで映画の感想を書く場合、もともと客観性の無いところに(プロの文章書きじゃないですし、あくまで「個人的感想」なのでそれで構わないとは思うのですが)今回は特に気に入ってしまった勢いが無駄に余って文面がより怪しい事に…というか、何度も書き直している内に、どこに絞ってまとめたら良いのか判らなくなりましたッ(ぉ! 何卒ご容赦下さい…。

 

結局劇場に3回足を運んでしまったトカ。これは実に久し振り…でもないか(笑)。

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久しぶりに観に行った劇場アニメ「時をかける少女」。 評判が良いということで、興味 [続きを読む]

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